
HOW DID WE GET HERE? WORLD TOUR 2026 JAPAN
ルイ・トムリンソン、10月15日 東京 豊洲ピット公演レポート
Louis Tomlinson Live at TOYOSU PIT, OCTOBER 15 2026
REPORT:YUKO KATO
ワン・ダイレクション(以下1D)の活動休止からもう10年。そしてリアム・ペインの急逝から、ちょうど2年。奇しくも彼の命日を翌日に控えた夜、ルイ・トムリンソンの来日公演が行われた。
ルイのステージを間近で観られる、奇跡のような公演
オールスタンディングだと約3100人入る豊洲ピットだが、ソロになり着実に実績を積んでいるルイには、小さすぎるヴェニューだ。本国イギリスでは今作「ハウ・ディド・アイ・ゲット・ヒア?」、前作「フェイス・イン・ザ・フューチャー」(’22)ともにアルバム・チャート1位を達成し、前回、今回ともにO2アリーナ(2万人収容)を満杯にしている。すでに1Dの名前に頼らずとも、ルイはイギリスを代表するアーティストのひとりだ。そんなルイを豊洲ピットで観られるなんて、大感謝だ。肉眼で彼の動き、表情までしっかり見えるんだから。
ファンの熱さ、ファン層の広さ
1時間前に会場に到着したが、すでに観客でいっぱい。正面に貼ってある今回のツアーのポスター前には、一緒に写真を撮ろうとするファンが列を作っている。みんなルイが好きなのだ。どんどん埋まっていく場内を見ていると、思ったより男性客が多いのに気づく。ざっくり三分の一は少し若めの男性が占めているように見えた。
シンプルなステージ、実直なパフォーマンスで、ひたすら歌を聴かせてくれる
時間通りにライヴは始まり、「レモネード」がオープニング・ナンバーだ。セットはシンプルすぎるくらいシンプルで、彼の名前の垂れ幕さえない。ただライティングがあるだけだ。正面に立ったルイは、マイクを両手で握りしめるように歌う。あぁ、この声だ…。しっかりとした音程、張りと温かみのある声。ほとんどアクションらしいものはなく、少し歩く程度で、ひたすら歌う。それが彼のスタイルだ。バックについているミュージシャンは、いずれもベテランぽくって、とても上手い。ここら辺、こだわりを見せている。
ソングライティングへの想いと才能を改めて感じさせられる
特にギタリストのソロとかとてもいい。1D時代、ルイはソングライティングに熱心で、1Dのヒット曲の大半に関わっていた。今回のライヴで、それがとても活きていることを実感した。ルイだけでなく、ハリー・スタイルズは言わずもがな、ナイル・ホーランもソロで成功している。改めて1Dって、才能の塊みたいなグループだったんだな、と感心させられる。
“ここでライヴができて、本当に嬉しい!”
懐かしいドンカスター訛りでルイがオーディエンスに話しかける…。“待っててくれてありがとう!”、熱く応えるオーディエンス。そうだ、これが彼にとっての初めての来日公演になるのだ。遅すぎるくらいだ…。“前にも言ったと思うけど、ここは僕が一番好きな国だから、ここでライヴができて、本当に嬉しい!”。彼が本当にそう思ってくれているだろうことは、最初から最後まで、一生懸命にマイクを握りしめて歌うところでよく分かる。もちろんオーディエンスも分かっている。
大合唱で伝わったファンの情熱、それに応えたルイ
8曲目の「マイ・ヒーロー」(フー・ファイターズ)と9曲目の「ナイト・チェンジズ」(1D)以外は全部オリジナル曲なのだが、私の周囲のファンは、全曲歌っていた。彼女たちの情熱は、本国のファンに決して劣らないはずだ。そういうファンのために、ルイは日本へ来てくれたと思う。(加藤有子)





