ブラジルで通称“テイラー・スウィフト法”が誕生
2023年11月、テイラー・スウィフトのジ・エラズ・ツアー、ブラジル公演でファンが熱中症で亡くなった事故を受け、同国では通称“テイラー・スウィフト法”が導入される動きが出ている。
事故が起きたのは2023年11月17日、エスタジオ・ニウトン・サントス・スタジアムでのショー直前。当時23歳の大学生アナ・クララ・ベネヴィデス・マチャドさんが倒れ、緊急搬送された病院で亡くなった。当日現地は最高気温が40度近くに達する酷暑で湿度も高かったが、観客による飲み水の持ち込みが禁止されていたほか、場内で水を手に入れるのも極めて困難な状況だったという。
ショー終了後、テイラーは、“今夜のショーの前にファンがお亡くなりになりました。このことについて私がどれほどショックを受けているか、到底言葉になりません。(中略)ご遺族や彼女のご友人を思うと心が痛みます”という内容の手書きメッセージをインスタグラムに投稿。アナの父親ホセ・ウェイニー・マチャドさんも地元メディアの取材に対し、観客の飲料水持ち込み禁止の事実解明を求め、“過失が確認されれば、誰かが罰を受けて、同じことが二度と起こらないことを願う”と検証を訴えていた。
飲料水の無料提供とチケット規制
これを受け、ブラジルのルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァ大統領が署名した大統領令“テイラー・スウィフト法”では、主に以下の2点が義務づけられる。
ひとつ目は、イベント会場での飲料水の無料提供と自由な持ち込み許可。参加者が1000人を超えるイベントでは、規模に応じた無料飲料水の提供と、観客による水の持ち込み許可が規定される。
ふたつ目は、チケット高額化と不正転売の取り締まり。これはテイラーのツアーでボットによる買い占めや高額転売が横行した背景を受けたもので、今後チケット販売プラットフォーム側は、決済直前の不透明な手数料上乗せを防ぐための追加費用の早期明示が義務づけられ、公式転売や引き渡し時の追加手数料徴収も禁止される。
国を動かしたファンの力。ガガやBTSのコミュニティーも署名式に出席
今回の署名式には、法改正を求めて活動を続けてきたテイラーのファンをはじめ、レディー・ガガ、ハリー・スタイルズ、BTSのファンが出席したという。




